マイナス金利はまだ続く?家計にもたらした影響は?
川淵FP川淵FP

マイナス金利政策が実行されて、4年近くになります。この4年の間にどんな変化が起こったのか、振り返ってみましょう。

 

マイナス金利とは?簡単に説明します。

簡単に言うと、マイナス金利とは、銀行が日銀に預けている預金金利をマイナスにすることです。

私たち個人の預金金利がマイナス金利になるわけではありませんが、預金金利はさらに下がりました。

銀行は、日銀に預けても利息が付くどころか逆にコストがかかることになるため、日銀に預けることを抑え、その分が企業への貸し出しに回り、それにより経済を活性化させよう、とするものです。

2019年秋には、米中経済戦争の混迷でさらなる追加緩和の手段としてマイナス金利の深堀りの選択肢がある、との発表がありました。

マイナス金利が個人や銀行にもたらした影響とは。

金利が下がると、借り入れには有利に働きます。

ですから、住宅ローン金利はさらに下がり、2016年8月には過去最低の金利となりました。

これにより、住宅取得や住宅ローンの借り換えを検討する機会が増えました。

ですが、マイナス面も大きいです。

 

2019年12月には三菱UFJ銀行が、長期間取引のない口座に年間1200円の口座維持手数料を課す案を検討していることを発表しました。

銀行も長引く低金利で収益が悪化しているためです。

今後は他の銀行も追随する可能性があります。

 

生命保険会社の保険料にも影響が出ます。

長期での運用が必要な終身保険や学資保険、個人年金保険料などの見直しが予想できます。

 

2019年12月にはソニー生命が学資保険の2020年1月からの返戻率の引き下げ等を発表しています。

「子どもが生まれたら学資保険」と単純に決めず、将来のことを考えた教育資金設計をしないと資金不足に陥ります。

 

他にも老後のために必要な退職金や年金の運用にも響きますから、退職金制度の見直しやよりリスクの高いものへの運用方法の見直しなどが検討されます。

 

長期運用が必要なものはすべて超低金利の影響が出てきます。

住宅ローン金利が低いから、とマンションを購入しても修繕積立金が増えにくいですから、将来的に積立金の値上がりがあることも考えられます。

 

マイナス金利は、銀行と日銀の間のことだけでなく、このように私たちの家計に確実にダメージを与えます。

住宅ローンの金利が低くても住宅取得は慎重に。

将来のことはわからないものです。

 

金利が低いから、と予定以上に住まいにお金をかけ、住宅ローンの借り入れを大きくしたりすると、何があるかわかりません。

50代半ばの役職定年は当たり前になってきましたが、2019年のリストラ数は6年ぶりに1万人を超えました。

 

終身雇用は終わったと考え、40代以降には収入ダウンや職場が変わることも前提としたローン計画が必要になります。

 

東京オリンピック後には団塊世代が後期高齢者となっていきますし、景気後退が予想されます。

マイナス金利はまだまだ続きそうです。